不登校はなぜ増えている? 増加している背景と理由とは

日野市ロータリーのゲスト講話は、堀川拓郎教育長でした。
R4年の不登校児童生徒は453名、増加傾向にある中で、すべての命がよろこひあふれる今と未来をつくってゆく力を育む、教育委員会のトップとしての熱い思いを余すことなく語ってくださいました。
1: 不登校の実態と状況
日本全国で不登校の子どもたちの数が年々増加しており、状況は深刻さを増しています。文部科学省のデータによると、2023年度には34万人を超える不登校の児童生徒が報告され、過去最多を記録しました。この数字は学年別や地域差があるものの、一貫して増加傾向にあります。
不登校増加の背景の一つに、コロナ禍の影響があります。行動制限がかかるなどして生活リズムが乱れた影響が続いていることが、不登校の要因にも繋がっていると考えられています。
2: 不登校が増加する原因
2-1: いじめ
いじめが原因で学校に行けなくなる子どもは少なくありません。いじめは心に深い傷を残し、学校という安全であるべき場所を脅威に変えてしまいます。
2-2: ストレスと無気力
学業や人間関係のストレス、過度な期待が子どもたちに無気力感をもたらすケースも多いです。適切なストレスマネージメントの方法を教えるとともに、地域での相談窓口の充実を図ることが求められます。
2-3: 家庭環境が与える影響
家庭の経済状況や親子関係の問題も不登校の一因となり得る場合があります。地域社会が力を合わせ、家庭における課題を共有し支援する姿勢が重要です。
3: 不登校による子どもへの影響
3-1: 学びの機会の喪失
不登校により、子どもたちは貴重な学びの機会を失っています。これは将来的な進路にも影響を及ぼすため、適切な学習環境の整備が求められます。
3-2: 家庭への負担とその変化
家庭では、不登校の子どもを抱えることで通常以上の負担がかかります。この負担を軽減するためには、地域社会の理解と協力が欠かせません。
4: 不登校に対するサポート

4-1: 保護者の役割と必要性
不登校の子どもにとって、保護者の理解と支えは欠かせません。まずは子どもの気持ちに寄り添い、安心できる環境を整えることが大切です。無理に学校復帰を促すのではなく、子どものペースを尊重しながら、将来に向けた選択肢を共に考える姿勢が求められます。
4-2: フリースクールやオンライン教育の活用
学校以外の学びの場として、フリースクールやオンライン教育が注目されています。フリースクールでは個別対応や自由な学習が可能で、オンライン教育なら自宅でも学習を進められます。子どもの特性に合った選択をすることで、学ぶ意欲を引き出せるでしょう。
不登校が増えている要因は単純ではなく、複雑に絡み合っています。これには、教育現場での対応の難しさや社会的な孤立感、家庭の事情など様々な要因が絡み合っています。こうした問題は地域社会全体で共有し、解決に向けた取り組みを進める必要があります。